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★目の前のにんじん /リバイバル、FIAT-X1/9の思い出

2011年12月17日 23:55

消失してしまったELAN'S BLOG1の人気だった記事のリバイバルです。

全てホントに有ったことですので

少し長いけどお楽しみください。




何年乗っただろう、真っ赤なX1/9,

当時家内と二人の生活を楽しんでいたので、

「二人乗りの車でも、全く不便はないやん。」

という事で、たまたま紹介を通じて、

真っ赤なっフェラーリレッドにリペイントされた

X1/9を譲り受けました。

img20090321080732225.jpg

なんでも、

元々作詞家の「いずみたく」さんの

奥様が乗られていたというその車は、

その後のオーナーによってのチューンアップ、

ハイカム、ウエーバーキャブ、アンサマフラー、

アバルトステアリングetc,

的をえた改造で、

スモールパワーなりにとても楽しい車でした。




それからというもの、

ドライブ、キャンプ、スキー、レース観戦と

ありとあらゆるところへと出かけるのに、

この一台しかなかった私たちはいつも一緒でした。




大きなアクシデントも、2回ほどありました。

一回はスキーの帰りに、

ダイナモが死んで動かなくなった事。




もう一回は、家内の田舎の鳥取からの帰りに、

ラジエーターパイプのドレンボルトを飛ばしてしまい、

オーバーヒート寸前で立ち往生した事でした。





今回はそのお話。






ある夏、帰省帰りの私たち夫婦は、

エアコンのないX1/9で真夏の昼間走るのは無謀と、

親元を深夜に出て、大阪へ向かい、

夜中の峠道を中国縦貫道に向けてひた走っておりました。




小雨まじりの夏の夜は、

ヒート気味の古いイタリア車と、

クーラーのない乗員にとっては、

願ってもない好条件で、

順調に距離を稼いでおりました。




X1/9の前後のトランクには、

田舎の両親からいただいた米や野菜を満載して。


およそイタリアのスポーツカーにあるまじき積載量で、

ただでさえ低い車高がさらに低くなっていたのでしょう。




峠道でとある運送会社のトラックに前をふさがれてしまいました。



しかし、その車も結構なペースで走ってくれたので、

後ろにべったり付いて鼻歌まじりで走っておりました。




すると突然、

前のトラックがタテに揺れたかと思うと、

こちらにも鋭いショックと



ガリ!

っという鈍い音が。

夜道、工事中で舗装が突然砂利になっている区間に、

トラックと私たちは減速せずに突っ込んだのでした。


「もう、くっつきすぎるからやん」


家内の冷ややかな声。

「ほんまやな、安全運転するわ」

少しペースを落とした私たちの車から、

「シャー」


という小さな音が。

カセットテープが擦れているのかと思い、

オーディオをオフにしてみても何か音がする。

「ん、変やな。」

インパネの水温計を見て愕然、

レッドに振り切っている!!

やばい。

すぐその場に車を止めると、

車体下部からもうもうと水蒸気が!!!

「爆発するかと思たわ」家内は冷静。




懐中電灯をつけて覗き込むと、

ミッドシップエンジンにフロントのラジエターから

冷却水を循環させているパイプの

ドレンボルトが台座ごと失われており、


小指の先ほどの穴から勢いよく水蒸気が噴出しています。




思えばよく懐中電灯なんて持っていたなと感心します。

よくキャンプに行ってたからでしょうね。




「アリャーー、エンジン焼け付いてなかったらええけどなあ。」

とりあえず止めたエンジンですが、

オーバーヒート時は止めると焼き付くと聞いていたので

とりあえずオイルをチェック。

オイルだけはマメに交換していたし、

結構漏れて減るので

家を出る前に満量入れていたのが良かったのでしょう。

焼き付きは防げました。




とりあえず持っていた水道水4ℓをリザーバーに。




ダバダバダバ。


やはり穴から流れ出てしまいます。

X1/9のジャッキは車のサイドから片側二輪を持ち上げるタイプ。

それだけで夜中の国道で

車の下に潜るのは怖かったのですが、

そんなこと言ってられません。




とりあえず水の確保です。




なんと幸運な事に,

夜中の峠道でしたが,

たまたまほんの数十メートル先に


一件だけ明かりのついたお家が。




申し訳ないと思いつつ,

「すみません、車がああなって、(中略)水ください。」

田舎の人は優しい。

学生さんのような方が、

「どうぞここの水道使ってください。」

言ってくださって、水は確保。



さて穴はどうする。

トランクあけても農作物。



ん。




これは!

使えるかも。


img20090403170609431.jpg 


私が目をつけたのはまだ泥のついているニンジン。

ちょうど


「私を穴に差し込んで」

ってカタチしてるんです。

いただいた水で洗って、

ナイフで螺旋状に切り目を入れて、

突っ込んでみると、

結構なかなかの手応え。





なんだか行けそうな気がするーーーぅ。





水をリザーバタンクに満たしていざエンジン始動。

圧力抜くためにタンクキャップはのせてるだけで、

試したところ漏れそうにない。

よし、いける。




高速入り口のスタンドまでは約10km、

夜中でも、24時間開いているのは知っていた。

水をくれた方にお礼も早々に飛び乗り峠を下る。




快調快調。

「このまま大阪まで行けるかも。」

とも家内と言ってはいたが、一応スタンドへ滑り込ませた。


夜中のスタンド、

トラックターミナルのようなスタンドは、

若いあんちゃん一人だった。

そこへぺったんこの真っ赤な変なうるさい外車が滑り込んで来た訳で、

それも給油ホースのあるところから

ずいぶん奥に離れた待機所のようなとこに横付けするものだから、

気になったのでしょう。

すぐに駆け出してくれて、

「どうしました?!」


私が降りて、説明しようとした瞬間、

「ブッシュー!!!!」

車の下からは、もうもうたる水蒸気!!

慌てる兄ちゃんの足元に、湯気を上げるお湯とともに、

きれいに湯がけたさっきのニンジンがころころ。


img20090403170537139.jpg 


「こういう訳です。」


工具と何か材料貸してほしいんですけど。

兄ちゃんはまん丸い目をして

「どうぞ」


というほかなかった。

電話でボスか誰かに連絡していたようですが、

しきりに、

「ニンジンです。」

「ほんとに。」



を繰り返しておられました。




倉庫やゴミ箱を物色させていただき、

トラックの古タイヤのチューブゴムと、

鉄板ビスを分けていただきました。




穴にゴムを突っ込み、

その中央に鉄板ビスを打ち、

広げて固定という荒技で応急措置。





しばらくテストしても漏れないので、

お例を言って給油して一路大阪へ。

無事到着しました。





翌週、即効修理工場へ持ち込んだのですが、

「これ、完璧やで.なおさんでもええんちゃうん。」

と社長さん。

「あかんあかん、ゴムの劣化とか怖いから、ドレンナット溶接して。」

無事、完治したのでした。





今思えば、よく焼き付かなかったなという事と、

雨の中、濡れながらジャッキアップなど

手伝ってくれた嫁に感謝です。

x1-9miyuki001_20111218000007.jpg 


いろいろあるのは思い返せば楽しい事です。



 目の前のにんじん/中村幸代


DSC03103_4486.jpg


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コメント

  1. mayutti | URL | -

    サバイバルが、つきもののイタ車にアメ車

    奥様も、なかなか肝が座ってます

    Elanパパの車の知識にも
    私は感動です


    にんじん技とは思えません(ここ、にんげん技ね(^^))

    お料理で人参つかうたびに思い出してしまいそうです。

    せやけど、人参ちゃん
    スタンドまで
    ギリギリ持ってくれて
    なにより良かったです。


    2人の絆
    大切な思い出ですね(*^^*)

  2. JINパパ | URL | 17ClnxRY

    X1-9・・・好きでしたね~!似た様なトライアンフのTR-7も良かったけどX1-9の方が断然格好良かったです。私の中学生の頃の憧れの車でした。こういった車って、巡り合える時期を逃すと絶対乗れないままになっちゃう車ですよね・・・後から後悔しちゃいます。今となっては、乗りたい車と乗れる車が違いますからね・・・どうしても信頼性のが有りリセールバリューの有る車を選んじゃいますから。今回も車検時に乗り換えましたが、マセのクアトロポルテと悩みましたが普段使いを考えたら・・・
    これで又マセラティーも乗れずに人生終わります。60になったら乗りたいって考えてるセブンやモーガンも
    夢のままでSLKでも怪しそうです。私の結婚当時はBXの16TRSのウエーバーキャブの型でしたが、故障知らずでしたから人参の世話にはならずに済みました・・・でもパンク修理が面倒臭くて1輪パンクしたままで3日程通勤したりしてました「ハイドロのセルフレベリングってスッゲーとか言いながら」

  3. elan父 にんじんわざ | URL | -

    mayutti さまへ

    いま思えばごぼうの方が良かったかと…。

    人間追い込まれたらなんとかするものですね。
    確かに家内は肝が据わってるのかも。
    私が女友達と飲みに行ってもヘーキですから。
    見切られているのかもね。

    結婚していままで、けんからしいけんかなんてしたこと無いんですよね…
    相手にされてないのかも…。

  4. elan父 ぼくならまよわずくあとろぽるて | URL | -

    JINパパ さまへ

    わわわ!JINパパ お久しぶりでございます。
    どうしてたんですか!もう、心配しましたよ!
    って思ったら、なに!AMG!
    何買ってるんすか!すごいなもう!
    記事書いてるのが恥ずかしくなるじゃないですか。

    何はともあれブログ再開、良かったです。
    またおネーサンたち、掲載楽しみにしてますよ。

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